【投資嫌いな日本人に捧ぐ】投資は知的でオシャレな社会貢献だ
この少年は大好きなグミ、HARIBOの食べ過ぎで母親からグミ禁止と言われた時の少年ではありません。
この中指は、投資嫌いな日本人に向けて突き立てられているのです。
現在 日本のほとんどの人が、株式投資に興味がありません。
“難しい、損をするかも”と言ったイメージならまだしも、“株なんかやってる、怪しい、悪だ”といった意味不明な事を口にする輩もいます。
そもそも、日本にいる半数以上の方は株式会社に勤めているのに、なぜ株式投資が悪く見られるのか。
年金も株式投資で運用されているし、その含み益によってたくさんの人が恩恵をうけている。
いったいどこに悪いイメージがあるのだろうか。
私のそんな疑問を紐解くヒントが、レオスキャピタルワークス代表 藤野英人さんの話の中にありました。
国民全員、ファンドマネージャーにお金を託している投資家だ
そもそも、国民のほとんどは株式や債券で運用されたお金に助けられています。
年金も、生命保険会社もお金を運用しています。
みんなみんな、運用されたお金にお世話になっているのです。
日本に産まれ、ごく普通に幼少期を過ごし、学生生活を送る。
高校を卒業する時、ある者は大学へ、ある者は専門学校へ、そしてある者は就職したりする。
そして、20歳になり成人を迎えると、この日本では年金を納めなければならない義務が発生します。
納税されたお金はGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)に託され、運用されることとなります。
間接的ではありますが、投資家の誕生ということです。
ですので、納税している国民はみんなファンドマネージャーにお世話になっているという事になるのです。
ファンドマネージャーとは
一体どういう職業かというと、個人、企業、投資家などからお金を預かり運用する、専門職の方を指します。
そのほとんどは、95%が東京にいらっしゃるため国民のほとんどは、会った事がある人はいないと思います。
東京に住んでいたとしても仕事で関わる事がある人以外は、ほぼいないのではないでしょうか。
日本人は現金大好き、投資大嫌い
日本人は、現金がとても大好きです。そして、投資が大嫌いな民族なのです。
お金が大好きな事実は、経済ニュースになるほどです。
“タンス預金100兆円突破” なんて異常事態なわけです。使わないお金を銀行に預けず、投資にもあてず、家にずっと置いておく。タンスやツボに本当に預金しているのです。
つい最近の出来事ですが、関東の田舎で土砂災害が起きました。
その時 地元住民の方々は非難を余儀なくされ、ニュースになるほどの災害でした。
お金に困ってはダメだろうと、郵便局が避難されている方々のことを想い、出張ATMを設置してお金を引き出してもらおうとしたのですが数十分で警報が鳴る異常事態。
何かと調べてみれば、ATMに並んでいる人々は皆んな出金するのではなく、入金しているのです。
数百万や数千万という札束を、車や原付、リヤカーに詰め込んで避難していたのです。
郵便局員はお金を用意して持ってきたのに、ずっとお金の回収に追われたという滑稽な話です。
銀行預金が1000兆円を突破なんてニュースもありました
これが日本人の実態です。
都会に住んでいる方々からすれば信じられないような事ですが、これが日本の地方に存在する事実です。
土地や現金といった現物が、日本人は大好きなのです。
米国に比べ、キャッシュ大好き日本人
金融庁の調べで日本人のマネーリテラシーレベルの低さが浮き彫りになっています。
◎資産形成のための有価証券投資の必要性を調査したところ、8割が必要ないと回答。
◎そして、金融に関する質問で投資教育を受けた事があるか調査したところ、7割が無いと回答。
◎さらにその7割に、投資教育の必要性があるか聞いたところ7割が必要ない、したくないと回答。
つまり、70%×70%=49%の人が積極的に金融知識について無知であろうとしているわけです。
努力して知らないようにしている状態を作っているのです。
そりゃ、Why Japanese people !!?? と言われるわけです。闇が深い。
寄付の概念
話は変わって、寄付の話になります。
少し古い資料になりますが、日本とアメリカの寄付金額の差です。
アメリカでは、ほとんどの国民が寄付をしていますが、日本は3人に1人だけです。
アメリカ人は平均13万円も寄付をして、日本人は平均2500円を寄付している事になります。
んー、どうなのでしょうか。
アメリカの価値観?義務感?習慣?
日本人の性格?ケチな心?
では、ここでよくある指摘を。
アメリカとは税制が違う
よくあるお手本解答として、アメリカではお金持ちが優遇されていて、お金持ちが寄付をするとたくさん税金が控除されるようになっているから。
だから、たくさん寄付をしているお金持ちが多いからこういう結果になっている。
と言った意見が多く聴こえてきます。
ですが、実態としては年収300万以下のアメリカ人の寄付をしている比率は、家計の3%を寄付しています。
つまり年間9万円を寄付しています。
年収300万以下のアメリカ人は年間9万円を寄付しているのです
決して裕福な方たちだけが、寄付をしているわけではないのです。
日本人の根本的な事
これらの事を踏まえて考えると、やはり日本人は
現金が大好きで、節約が大好きで、投資は大嫌いということになります。
寄付はしないし、消費もしない、キャッシュのまま溜め込むのです。
世界の先進国の中で極めて異端な日本人。
スポーツにかける金額は先進国で1番少ないですし、自己投資や、勉強に対するお金の掛け方も少ない傾向にあります。
日本人は、自分たちにお金に潔癖でキレイだというイメージを持っています。
勤勉で、節約家で、投資などリスクのある金融資産などを持たず、コツコツと真面目に貯金する。
ですが、実はこれこそが醜い真の実態であり、お金そのものが大好きで、好きで好きでたまらない民族ということになるのです。
日本人の大半は、お金をどう使うか、どのように世の中に活用するかということではなく
お金そのものがあると安心する。という性格があるのです。
日本人のお金に対する意識はどうしてここまで偏っているのか
さて、そもそも日本人はどうしてこういうマインドにあるのでしょうか。
そこにマネーリテラシーが低い原因があるのではないか。
◎18〜30歳の就労している人に電通総研がアンケートを取っています。
『働くことについてどう思うか』
6割は働く事に前向きではないということです。
4割は前向きなのか、仕方なしなのかわかりません。
ですが、半数以上は働く事に積極的ではないということです。
世界との比較の中で、働くことにネガティブな意見が、どのような調査であってもでてくるのです。
現状、日本人は世界の先進国の中で働くことが1番嫌いな民族なのです。
◎会社員の組織貢献、愛着度について
『今、就労している会社に対して愛着を持っているか』
次に、自分の会社に愛着があるかという問いに対しては、31%の人しか愛着を持っておらず、半数以上の日本人が自分の会社が嫌いです。
フランスもあまり良い数字ではないらしいのですが、それでも40%はあるので、日本人がブッチギリです。
断トツで世界28カ国中最下位なのです。
会社、労働が嫌いになる原因とは
働くことに積極的になれず、なぜ会社が嫌いになるのか。
皆さんは、コンビニやファミレス、カフェチェーンなどで、お客さんがアルバイトにちょっとしたことで怒っているというのを見かけることはないでしょうか。
最近、特に目立ってきているのがお客という立場にたった瞬間に、すごく偉そうな態度をとる人が多いということです。
昔からよくある光景だとは思うのですが、どう考えても最近はパワーバランスがお客の方に傾いている気がします。
おもてなしの国 日本をうたっているわりに、日本人は客側としてどうなのか
と、疑問が浮かんだりします。
こうした事 一つ一つが、人が働く事を嫌いになっていく理由の一つなのではないでしょうか。
お客様が厳しすぎる。ブラック企業ならぬブラック消費者です。
さらに、それに応えようとする企業では、働く従業員などたかが駒です。心が折れていくに決まってます。
こうして【働く事はストレスをお金に変えること】というマインドが出来上がるわけです。
こうして、投資とは企業にお金を託す事になるわけですから、嫌いな会社に自分の金なんか託せるかという結論に至るわけです。
これは考えて答えに至ったわけではなく、本能的な何かでバイアスがかかり、投資のイメージを決めてしまっているのかもしれません。
労働が嫌い=会社が嫌い=投資が嫌い
負のスパイラルの完成です。
これから資産形成は必須
だからといって、それを株式投資をしない理由にするのはナンセンスかつ、アホです。
そう思っているなら、逆に株式投資をすべきなのです。
世界に目を向ければ、様々な優良企業はたくさん存在しますし、身近にある多くの便利なモノを作ってくれている事実があります。
家を作る会社、家具を作る会社、ゲームを作る会社、スマホを作る会社、自転車、バイク、車を作る会社、道路、信号、橋、ガス、電気、水道、私たちが生きていくのに必要なモノ達はほとんど株式会社によって支えられています。
自分が、薄給でつまらない会社に勤めていても、他の優良企業に投資すれば、その投資したお金でどんどん稼ぎまくってくれるのです。
投資は悪い事でも、ズルいことでも、なんでもありません。偉いことなのです。
社会貢献している企業に投資する=世界の未来に貢献するということ
投資をするということは、知的でオシャレな社会貢献の一環なのです。
ですので、嫌がらず、面倒がらず、株式投資を始めてみてはいかがでしょうか。
きっと新しい世界が見えてくるはずです。
データ引用
今回の記事の元ネタです