【ゼネラルエレクトリックは回復するのか】低迷しているGE
最近なにかと話題のGEこと、ゼネラルエレクトリック。
私も保有している銘柄ですので、現状のGEを記録です。
GEという米国の巨人
ゼネラルエレクトリック(以下GE)は世界最大規模のコングロマリット企業です。
分野の異なる業務を行なう様々な企業がグループ化し、多方面での事業展開をしています。
GEは、本来総合電機メーカーとして事業展開をしていましたが、様々な買収や合併を繰り返し、多岐に渡る事業に大きく関わった複合企業です。
伝説の経営者ジャック・ウェルチが提唱したGEの経営理念【選択と集中】は、とても有名な言葉です。
GEは事業展開する業界で、1位か2位以外のビジネスは撤退し、トップを取るために投資を集中することを経営戦略としているのです。
決算発表内容が最悪
今回、10月に行われた決算発表の内容が米国投資家を賑わせています。
EPSは予想に達しておらず、営業キャッシュフローは前年同期に比べて12億ドルも少なかったためです。
さらに2017年10~12月期の配当金額を17年7~9月期に比べ半減させると発表しました。
そのため、ジョン・フラナリー新CEOがGE立て直し計画を発表しましたが、株価は下げ続けています。
フラナリーはGEと共に生きる
フラナリー氏は100万ドル(約1億1250万円)相当のGE株を取得し、自らの手で下落に歯止めを掛けようと試みました。
しかし、そのパフォーマンスも虚しく株価が下げ止まる事はありませんでした。
ですが、この下落はフラナリー氏いわく計算の範囲とのこと。ポジティブに事を考えています。
それはなぜかというと、営業キャッシュフローが悪化した原因が明確だからです。
営業キャッシュフローが悪化した2つの理由
1つ目は、発電タービン部門から上がってくる営業キャッシュフローがとても弱かったことです。
発電タービン部門は、以前より少し出力の小さいタービンへと需要の中心が移っているという市場環境の微妙な変化を見落とした結果、生産の絞り込みが遅れ、大量の仕掛け品在庫を抱えてしまったのです。
2つ目は、GEは金融サービス事業であるGEキャピタルを処分しましたが、そのGEキャピタルから支払われるべき配当が、今回は見送られたことです。
その理由は、損害保険の払い出しニーズを確定する作業が未だに済んでおらず、それが済むまでは配当を出せなかったという事情があったためです。
配当半減の要因
GEキャピタルは、今年上半期GEに対して410億ドルの配当を払っているので、これが滞るとなるとGEにとっても大きな問題となります。
ですが、これは一時的な事情であり、保険払い出し額の確定が終われば速やかに支払われるとのこと。
どちらにせよ現在の状況では、GEは営業キャッシュフローが配当を下回る、タコ配当の状況に陥っており、配当の減配は当然だったというのとです。
今後はGEに追い風が吹く
立て直しの為の強力な要因の一つに、競合が絶好調なことが言えます。
そのため、今後はより積極的な資産売却が可能になり、足かせとなってきた複雑な事業構造の解消が促されると見られています。
資産売却に絶好の相場
景気循環株の好調さは、資産の売り手となるGEにとって非常に有利な時期です。
事業売却する相手が資金に余裕があるため、取引金額はケチくさいものではありません。
フラナリー氏の計画はかなり有望です。
痛みを伴う減配と利益見通しの下方修正に踏み切り、後になって見苦しい事が起こるリスクを最小限に抑えているわけです。
高速事業再建へ向け行動あるのみ
フラナリー氏の発表内容以上のことに素早く取り掛かれば、事業再編が加速し、回復に寄与する可能性があると見られています。
取り組む内容が確実に明確かされている今、計画実行に向けて進むだけです。
現在行われている事業再編内容について、早いものに関しては今月中にプランがクローズするものもあり、今までアメリカで生き残ってきた企業体質の強さがここで発揮されています。
フラナリー氏の采配はベスト
フラナリー氏が就任してから現在まで、日本の大手企業では到底実現不可能な早さで事が決定しています。
そして、ポートフォリオには選択性がある。眼前に尽きることなく広がる全ての選択肢を検討していくと発言しています。
ジェットエンジンとヘルスケアが利益の大半を稼いでいるので、発電タービン事業が再生すれば、GEの業績は急回復するわけです。
年初来では42%安となっているGEですが、フラナリー氏の手腕に賢明な選択肢が取られています。
今私たち投資家がすること。
それはフラナリー氏の計画完遂を見届け、株価が底値から反発した時に買い増す事が大事だと思います。
私もGEと共に生きる1人です。フラナリー氏の手腕に期待し、GE復活に期待したいと思います。
データ引用
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