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【インド投資への魅力全開】〜インドのスマートシティ構想とは〜

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連日インドの話題ばかり投稿していますが、本日で一区切りできそうです。未来のモデルシティへと進化できるのか。インドが目指すスマートシティの展望です。新興国インドへの投資妙味がここにあります。

インド初のスマートシティ

インドは新州都として初のスマートシティが建設される予定です。その新都市ではドローンが飛び交い、AIなどハイテク技術が用いられ、街の秩序をそれらで維持するというような計画が立てられています。

スマートシティとは

そもそもスマートシティとはなんなのか。

定義としてスマートシティとはIoTをエネルギーや生活インフラの管理に使用し、生活水準の向上、都市の運用及びサービスの効率向上、都市の競争力強化、今と次の世代が経済・社会・環境の3点を満たすことができるような都市のことをいいます。

わかるようでわかりにくいので、もっと簡単にイメージを膨らませて説明すると

街全てに存在するありとあらゆるモノをインターネットで繋ぎ、スマホ一台で生活全てが管理でき、無数のドローンが街で起きているあらゆる情報を集めてAIに解析させ、渋滞がなくなり、事故が減り、超高速で移動できる。そんな今まで映画でしか見たことのなかったような街。

それがスマートシティです。

世界中でスマートシティ計画は進んでおり、日本も力を入れている分野です。

しかし、インドはどこよりも早く実現しようと燃えており、モディ首相を筆頭に本気で取り組んでいます。

実現させるための難題

しかし、政府の担当者達は計画を実現する上で必ず解決しなければならない問題があると発言しています。

それは、近年に建設された計画都市が当初の思い描いた通りになっていないことです。

その中で一番の原因がスラム問題だそうです。

スラムの生活

スラム問題は、とても大きな問題になっています。現在、どの都市にもスラムが生まれ混乱状態になっているといいます。

インドでは水道などの基本的なインフラがないボロい密集住宅に、少なくとも300人または60~70世が暮らす状態をスラムと定義しています。

具体的に見てみると、インド経済の中心ムンバイに隣接する人口110万都市ナビムンバイで、ほぼ5人に1人がスラムに住んでいるといいます。

わかりやすく日本に例えて説明すると、東京都に隣接していてる県民の5人に1人が、蛇口をひねると下水レベルの水が出てくるようなボロボロの家にギュウギュウに住んでいる。

そんな生活をスラムの人たちは送っているわけです。

 解決できないスラム問題

多数の街に現在スラムが点在し、市や政府は上下水道などの生活インフラサービスを提供することにかなり手こずっています。

さらに、スラムの住民は固定資産税、公共料金等など支払うことなどほとんど出来ません。

そのため、多くの都市が財政難に陥り、インフラ工事の資金が調達できなくなっています。

まずこの問題の解決を進めないことには、スマートシティの進捗は捗りそうにありません。

 

スマートシティ計画内容

たくさんの問題を抱えながらも、スマートシティの展望はかなり大きなモノになっています。 

f:id:sgnm0827:20171024000632j:imageこれはインド南部の新州都アマラバティですすむスマートシティー構想の完成予想図の一部です。

現在の先進国に引けをとらないハイテク都市にしようとしているわけです。

関係者は、効率的な市の運営、新たな住民管理方法などがテクノロジーによって可能になるため、これはかなり現実的な計画だと話しているそうです。

先進技術を用いた生活基盤の構築

インドの土地所有者の指紋や虹彩と全国データベースに登録されている土地登記】をリンクさせて管理。

住民はデータベースにリンクされた銀行口座やスマートフォンのアプリを使って、固定資産税や公共料金を支払えるというシステムを採用する見込みです。

交通インフラにおいては、バスなどは自動運転で運行される予定です。

これは、インドにおいてかなり画期的な事で、インドの公共交通機関でよく見られる、運転の遅れやダイヤの混乱、もしくはそれらの不正を最小限に抑えることができると言われています。

強力なバックアップ

この生活基盤を作りあげるには、インドの国力だけではなかなか難しいものがあります。

技術もそうですが、資金繰りもなかなか大きな金額が動くため、そう簡単には集まらないと思っていました。

しかし、協力なバックアップを追い風にインドはこの構想を現実的な見通しに持ち込めたのです。 

このインドの壮大なる建設プロジェクト。これまでに世界銀行アジアインフラ投資銀行が約10億ドル、インドの州政府連邦政府の機関が23億ドルの融資を表明しているのです。

さらに、これだけではありません。お金が集まってもどう使うかが鍵です。革新的な頭脳と技術を最大限に活用するために、あの天才もこのプロジェクトに参加しているのです。

 

イーロンマスク参戦

先月、ハイパーループトランスポーテーションテクノロジーズが、テスラのイーロンマスク最高経営責任者の構想に従って、超高速交通機関ハイパーループを新州都に設する6カ月間の検討を行う合意を同州と結んだと発表してしました。ここで成功させて、本土アメリカにもこの構想を実現したいと考えているイーロンマスク。かなり前向きかつ力の入れようで、期待値はかなり高まっています。

天才イーロン・マスク

 もしイーロンマスクについて、知らない方がいたのなら簡単に説明しておきます。

どれだけ凄いのか、天才伝説だけを箇条書きで。

  • 10歳になる頃には独学でプログラミングをマスター。12歳で対戦ゲームソフトを自作して数百ドルで販売。
  • ペンシルバニア大学で経済学と物理学の学士号を取得した後、カリフォルニア州の名門スタンフォード大学大学院に進学。入学2日で辞める。企業する。
  • X.com社を設立。1年後にコンフィニティ社と合併して、現在のPayPal社としてスタート。

  • 2002年に宇宙輸送ロケットを開発製造するスペースX。電気自動車を製造販売するテスラ・モーターズ。 2006年には太陽光発電会社ソーラーシティ。立て続けに新会社を設立。
  • 2007年までF1・マクラーレンのオーナーでした。

どうでしょう。かなり多忙な天才です。46歳にして革命を起こし続けています。

こんな彼が描くハイパーループとは。

ハイパーループとは?

私はあまり詳しく知らないので、この間NHKでイーロンマスクが対談の中でハイパーループの説明をしていたので、ざっくりまとめました。細かい技術などはわかりません。すみません。

イーロンマスクが描く次世代の交通システムです。地下や地上、もしくは空中を低圧状態に保たれたチューブが目まぐるしく張り巡らせており、チューブ内をファンと磁石の力により浮遊した状態で高速列車が移動します。

最大時速は1200kmに到達する見込み。

動力源には太陽光、風力、運動エネルギーなどのあらゆる再生可能エネルギーを用いて、余剰エネルギーも生産する。ハイパーエコノミックシステムです。

イーロンマスクは2013年に最初の構想発表をしました。

その後、真空技術企業やインフラ建設会社をチームに加えて、カリフォルニア州でテスト路線の建設に着手。2020年度までに実用化を目指しているそうです。

 

スマートシティ構想のリスク

これだけ大きな規模の構想です。予定していたスケジュールより遅れていくことも多々あるでしょうし、インドは土地の取得等を巡る計画が停滞することが非常に多いです。

巨額の資金が集まっているこのスマートシティ構想。ビジネスチャンスとばかりに、大手から新興まであらゆる企業が参入表明をしています。

期待からくるビジネスは半ば過熱気味になるケースが多く見られますし、インドの計画がモディ首相の手に負えないほどの遅延や混乱を招いてしまうと、一気に資金引き上げのトリガーになったり、参入企業の大赤字ビジネスになりかねません。

だからといって、リスクを取らないことにはインドのさらなる飛躍は無いわけです。

仮にこの構想が100%でなくとも、かなり現実的な段階に入った時、今盛り上がりを見せている、日本に流入している海外勢の多額の資金は、一気に新興国に向けられることもあるかもしれません。

インドはとても親日ですし、友好的です。

と同時に、モディ首相は本気で日本に追いつき、追い抜こうとしている事を忘れないでおきましょう。日本がモタモタしていると、気づいた時には手遅れになっているかもしれません。

新興国への投資リスクは大きいですが、日本よりとても魅力があると思います。

 

データ引用ウォール・ストリート・ジャーナル日本版 -ニュース-ビジネス-海外-経済-金融 - WSJ日本版-jp.wsj.com - Wsj.com