【インドの中心でITが捗る】世界の企業がバンガロールに進出する理由
人口13億人の巨大マーケットであるインド市場。
なかでも、南インドに位置するインド有数のハイテク都市"バンガロール"
このバンガロールには多くのグローバル企業が進出をしています。
特に目立つのが米国IT企業の多くで、戦略拠点にしているほど。
それには理由があって、インドに研究開発拠点などを置き、社内の人材や資金を投資して、インドから世界へイノベーションを生み出していくグローバル戦略拠点にしようと目論んでいるからなのです。
インドへシフトする世界の企業
世界の多くのトップ企業は、インドへシフトしています。
それは、インドのIT業界の急成長と激変が関係しています。
最近記事にもしましたが、インドIT業界はもともとアメリカ企業のシステム開発工程を低価格で手がけるオフショア拠点として発達しました。
そのトップがInfosysですね。
インドIT企業は、急速に力をつけて全工程まで手がけるようになりました。
その結果、今や世界を相手に1500億ドル以上のビジネスを展開するまでに成長したのです。
新技術がインドへの追い風となっている
世界が注目する第4次産業革命。
ビッグデータ、AI、IoT、ブロックチェーンといった既存技術を破壊するとも言われる新技術の登場がインド市場の成長を加速させています。
米国シリコンバレー企業と共に、積極的に関連事業を行い、ITに超強い人材の数がケタ違いに多いインドIT業界は、こうした新技術への取り組みが圧倒的に早いのです。
その技術力はシリコンバレーにも迫ろうとしていると、グーグルやマイクロソフトの社員なども一目置く存在にまで成長しています。
未整備かつ未開拓であることのメリット
法や、環境、あらゆるモノが整備されていない事は、時に非常に有利に働きます。
何も無い訳ですから、新しいモノをすぐに導入できるのです。
通信インフラの強化と、金融革命と言われるフィンテックは、インドがかなり力を注いだ分野になります。
そのお陰で、バンガロールの生活は一変しました。
あっという間に、低価格のアンドロイド搭載スマートフォンが普及して、スマホ一台で簡単に物が買えたり車を呼ぶことが可能になりました。
そして、高額紙幣が廃止され キャッシュレス化が始まりました。
近所のローカルなお店でもスマートフォンで支払いができるようになったのです。
何も無かったインドは、数年でコレを実現させました。
少し強引な政策ではありましたが、キャッシュレス革命の進むスピードは日本の比ではありません。
これは、日本のようにATM等が整備されていないからこそなのです。
巨人たちが未開拓の市場へ続々とやってくる理由
13億人の巨大マーケットでは、社会インフラなどの未整備を逆手にとった、様々なイノベーションが次々に誕生しています。
実際のところ社会インフラの整ったシリコンバレーや先進国から、大きなイノベーションを生み出すことは難しい。
ですが、インドで生まれたイノベーションはその他の新興国にも広がる大きな可能性を秘めているのです。
どこよりも先に進む最先端技術
個人認証技術の究極形
インドの個人認証技術は日本の比ではありません。
日本は、行政のゴチャゴチャした手続きに無駄な時間を割きまくらなければなりませんが、インドでは一瞬です。
インドに住む13億人に12ケタのID番号を割り当てるインド版マイナンバーの【アーダール】
登録開始からわずか5年弱で加入者が12億人に到達。
"10本の手の指紋"と"目の虹彩の情報"の2つを登録することで、カードや暗証番号なしに個人認証ができるシステム
このアーダールなんて、最高だと思いませんか。
印鑑も、サインも、身分証明書もいらない。
何かするのに必要なのは、目と手だけ。
素晴らしいです。
ブロックチェーンは古い?
日本では2017年頃から、仮想通貨の基礎技術であるブロックチェーンが注目されるようなりました。
ですが、バンガロールでは数年前からすでにプロジェクトが色々と始まっており、最先端のIT技術はシリコンバレーとバンガロールの間でほぼ同時に共有され、そこから先進諸国に発信されるという流れが出来ています。
日本で注目され始めた技術というのは、数年前から米国とインドで研究が進んだ技術だということなのです。
これからもこの流れは変わらない
インドのハイテク都市、バンガロールには
Microsoft、Google、Amazon、ORACLE、SAP、IBM、Accenture、Intel、Qualcomm、NVIDIA、Nokia、HUAWEI、SAMSUNG、Walmart、3M、Goldman Sachs 等の多くの世界のトップ企業が開発拠点を置いています。
豪華な面々だと思いませんか。
さらに驚くのは、本国以外では最大規模の開発拠点をバンガロールに構えているという事実。
数千人のスタッフがいるのは当たり前なのです。
特に米国とは、インドとの時差が12時間。
そのためノンストップで情報のやり取りが行われ、常にプロジェクトが進行し続けます。
その2つの都市がタッグを組み続ける限り、多国を寄せ付けない研究と開発が行われ続け、私たちの創造を遥かに超えた技術が生み出されるのです。
これまでも、これからもインドの成長を止める事の出来ない理由がココにあるのです。
そのため、世界の企業はインドへ進出し続けなければなりません。
時代に遅れたくなければ。